いろいろな疑問


−授乳中に妊娠したら?−

授乳中に妊娠したことがわかったら、多くの人が授乳を中止するように「厳しく指導」されるようです。 産婦人科の医師はほとんどが断乳するように指導するようですし、助産院の助産師さんでさえも「妊娠したなら断乳は当然」とおっしゃる方が案外いらっしゃいます。
本当に妊娠中の授乳はよくないことなのでしょうか?

実際は、「授乳を継続したことが原因で流産する」ということを裏付けるような明確な調査データ等はないのだそうです。

妊娠初期(12週頃まで)の流産は、原因のほとんどが胎児の染色体異常などであり、外的要因での流産は少ないそうですし、 妊娠中期以降の流産や早産も、激しい運動や無理な姿勢などの外的要因よりも、子宮頚管無力症や前置胎盤、胎盤の早期剥離、全身感染症などが原因であることが多いのだそうです。
「授乳することで子宮が収縮するから流産したり早産になったりする」とよく言われますが、授乳時に分泌されるオキシトシンというホルモンは、 陣痛時に分泌される量に比べてはるかに量が少ないことと、オキシトシンで収縮反応を起こす子宮の筋肉は、 分娩直前にはオキシトシンに対して反応する準備が整っているが、妊娠初期や中期にはその準備段階にないため、 授乳で分泌されるオキシトシンの刺激に反応して流産・早産を起こすとは考えにくいのだそうです。

そうはいっても、不幸にも授乳継続していて流産した場合に「私が授乳をやめなかったせいで」と自分を責めてしまってはよくありません。 さらに、お乳を飲んでいるわが子に対してまでも「この子が飲むから....」などと考えるのはよくないですよね。
もしもの場合に、
「授乳していてもしていなくても流産することはあるのだから」
「自分で決めたことだから」と、現実を受け止めることができる、
「あの時、私をだれも止めてくれなかったから」と人のせいにしない、
そんな心構えができるかどうか、じっくり考えた上で授乳を継続するか断乳するかを決めればよいのではないでしょうか。

妊娠中に「おっぱいの味が変わったから」と、自然に飲まなくなる子も結構いるようです。 または、そのまま授乳し続けて生まれた赤ちゃんと両方に授乳する「タンデム授乳」になることもありです。
自分で、または夫婦で、納得のいく方法をじっくり検討してみてくださいね。



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